ペットにお供えする花をお探しでしょうか?
ペットのお悔やみ、お供えに最適な花はどのようなものがあるのでしょうか?
葬儀の際に供える花を供花(きょうか・くげ)と言います。
お別れの気持ち、ご冥福を祈る気持ちを伝えるため弔意を込めて贈られます 供花は基本的には白菊をメインとした生花を用いられます。
しかし、最近では洋花が使われることが多くなっており、ペットのお供え花であれば、さらに白菊にこだわる必要はありません。
ペットのご供養花の選び方、5つのポイント
ペットのご供養花を選ぶときにポイントを紹介します。
- マナーや一般的な常識を優先して花を選ぶ
- ペットとの思い出に関係ある花を選ぶ
- 今の季節に一番きれいな花を選ぶ
- 花言葉を意識して選ぶ
- 長期間飾ることができる花を選ぶ
順番に紹介します。
マナーや一般的な常識を優先して花を選ぶ
最近の供花が洋花も多く使われているとはいえ、礼節を持って対応しなければいけない方のペットである場合、マナーや一般的な常識を優先して従来の白菊を中心とした花を選ぶことをお勧めします。ペットとの思い出に関係ある花を選ぶ
ペットと関係のある花を選ぶこともお勧めです。例えば、ペットとの散歩道でよく咲いている花や旅行先で撮影した際の思い出の花などです。
飼い主の方がSNSで普段からペットとの写真を投稿されている方であれば、投稿された写真を参考にしてみるとよいでしょう。
ペットとの思い出が色濃くよみがえり、飼い主の方もきっと喜んでくれることでしょう。
今の季節に一番きれいな花を選ぶ
日本には四季がありますので、季節によって咲く花が異なります。春夏秋冬、その季節にぴったりのお花を選ぶとより美しいことはもちろん、思い出にも残りやすいでしょう。
たとえば、春であればチューリップ、夏であればひまわり、秋であればコスモス、りんどうなどなどがお勧めです。
花言葉を意識して選ぶ
花にはそれぞれ「花言葉」があります。
ペットのイメージにぴったりの花言葉、飼い主の方の悲しみによりそう花言葉 etc.... あなたの思いが込められた花言葉の花を選び、選んだ理由を飼い主の方に伝えるとより喜んでくれることでしょう。
いくつかの花の花言葉を紹介させていただきます。
■ガーベラ
色のバリエーション:赤、ピンク、白、黄色、オレンジ、緑、青、紫
花言葉:崇高美(ピンク)・究極の愛(黄色)など
開花時期:4月〜6月、10月〜11月
解説:ガーベラ自体の花言葉は「希望」・「常に前進」です。ピンクのガーベラには「崇高美」や崇高な愛、黄色いガーベラには「究極の愛」といった意味合いがあります。大好きなペットに愛している気持ちをもう一度伝えてみてはいかがでしょう。
■ひまわり 色のバリエーション:黄色、オレンジ、茶色など
花言葉:あこがれ・あなたを見つめてる・愛慕・情熱など
開花時期:7月〜8月など夏頃
解説:ひまわりは向日葵と書くように太陽の方をみつめるように太陽を追うことから、「憧れ」「あなたを見つめてる」「愛慕」といった花言葉になります。天国や虹の橋にいるペットにあなたを見つめてるという意味合いで送られてはいかがでしょう。
■カーネーション 色のバリエーション:赤、ピンク、白、黄色、青、紫など
花言葉:「私はあなたを愛してます」「純粋な愛」(白)、「感謝」(ピンク)
開花時期:2月〜5月
解説:カーネーション全体の花言葉は、「無垢で深い愛」となります。色ごとに意味合いが違いますが、ペットにお悔やみとして捧げるのであれば白いカーネーションを贈られるとよいでしょう。あなたを愛しています、その気持ちをかわいらしいカーネーションの花言葉に添えて伝えていきましょう。なお、赤は母の日に贈るように「母の愛」、ピンクは「感謝」という意味合いもありますのでピンクのカーネーションもかわいらしさからオススメです。
■スイートピー 色のバリエーション:赤、ピンク、白、イエロー、紫
花言葉:「別離」「門出」「ほのかな喜び」「優しい思い出」
開花時期:4〜6月
解説:スイトピー全体の花言葉は「別離」「門出」といった意味があります。ですので、ペットとの別れの際には最適な花と言えるかもしれません。また「ほのかな喜び」「優しい思い出」といった花言葉からペットとの癒され楽しかった思い出を惜しみつつ飾られるとよいでしょう。
■チューリップ 色のバリエーション:赤、ピンク、白、黄色、紫
花言葉:「愛の告白」(赤)、「誠実な愛」(ピンク)
開花時期:春頃
解説:チューリップ全体の花言葉は「思いやり」です。また赤には「愛の告白」、ピンクのチューリップには「愛の芽生え」、「誠実な愛」といった意味合いがありますので、大好きだったペットへの花言葉としてもかわいらしい色合いとしても最適です。
■バラ 色のバリエーション:赤、白、ピンク、オレンジ、黄色、青、紫、黒など
花言葉:赤「あなたを愛しています」、白「心から尊敬」「純愛」、ピンク「感謝」など
開花時期:5月〜11月
解説:バラ全体の花言葉は「情熱」「愛情」「熱烈な恋」などです。やはり愛情表現としてバラはもっとも定番の花といえるでしょう。 しかし、バラは薔薇の本数や色によってポジティブな意味合いもあればネガティブな意味合いもあります。たとえば3本であれば「愛しています」となりますが、15本の場合には「ごめんなさい」と拒絶の意味になってしまいます。 また赤いバラでは「あなたを愛しています」、白いバラでは「純愛」「心から尊敬」、ピンクのバラでは「愛を誓います」「感謝」といった意味があります。 ですが、黄色いバラでは「不貞」「嫉妬」、黒いバラでは「永遠の愛」という意味がある反面、「憎悪」「恨み」「死ぬまで憎みます」といった意味があるので注意が必要です。
■カスミ草 色のバリエーション:白
花言葉:「親切」「幸福」「無邪気」「清らかな心」
開花時期:6月前後
解説:かすみ草全体の花言葉は「親切」「幸福」「無邪気」「清らかな心」です。白い花が特徴でバラやコスモスなどと一緒に花束にされて渡されることが多いものです。 清楚なイメージがあり、これまで癒しを与えてくれた無邪気で清らかな心の愛するペットに、他の花と合わせて飾られたり贈られてはいかがでしょう。
■ユリ 色のバリエーション:白、赤、ピンク、黄色、オレンジ
花言葉:「純粋」「無垢」「威厳」
開花時期:5月〜8月
解説:百合(ゆり)全体の花言葉は、「純粋」「無垢」「威厳」となります。清楚で高潔なイメージをもつこの花は清く美しく厳かな印象がありますのでお悔やみの花としては最適です。 白いゆりには「純潔」「威厳」、黄色のゆりには「陽気」という花言葉と「偽り」という花言葉の二面性があります。
■トルコキキョウ 色のバリエーション:白、紫、ピンク
花言葉:「優美」「すがすがしい美しさ」
開花時期:5月〜7月
解説:トルコキキョウそのもの全体の花言葉は「優美」「すがすがしい美しさ」などになります。白いトルコキキョウには「思いやり」、紫は「希望」、ピンクには「優美」といったいずれも前向きで優美な意味合いがありますので、ペットのお悔やみにお供えされるとよいのではないでしょうか?
■マム(西洋菊) 色のバリエーション:赤、白
花言葉:「あなたを愛します」「清らかな愛」(スプレーマム)、「愛情」(赤)
開花時期:10月後半〜12月
解説:マム全体の花言葉は、高貴、高潔です。見た目にも純粋で素敵なイメージのこのマムは、よくウェディングに用いられ種類によって花言葉が変わってきます。愛するペットに愛とお悔やみを伝えるために用意されるとよいでしょう。
長期間飾ることができる花を選ぶ
生花はみずみずしくキレイですが、数日間で枯れてしまい、また、その後の処分も大変です。
そうしたことから、プリザーブドフラワーのような加工花を選ぶこともお勧めです。
生花を加工したものとしては、次のようなものがあります。
- プリザーブドフラワー
- ボトルフラワー
- ハーバリウム
プリザーブドフラワーとは
プリザーブドフラワーは、生花やその葉を特殊な液に沈めて水分を抜いて作られます。保存状態にもよりますが、使われている素材によっては5年から10年持つこともあるのです。
ボトルフラワーとは
ボトルフラワーは生花を乾燥させたものです。
通常乾燥させるとドライフラワーのようにシワシワになってしまいますが、短時間で乾燥させること、また、ボトルに密閉されるのでより生花に近い姿を保ちやすくなります。
また、プリザーブドフラワーは水分を抜く仮定で色が抜けてしまうことで着色液を使って新たに色を付けますが、ボトルフラワーは元来の色のまま作成します。
ボトルに密閉されることでプリザーブドフラワーよりも2〜3倍ほど長持ちするとも言われています。
ハーバリウムとは
ハーバリウムは「植物標本」とも呼ばれています。
プリザーブドフラワーやドライフラワーを元に、特殊な液体(ハーバリウム専用オイル)に浸して作られるものです。
お悔やみとしては避けたい花、植物とは
お勧めのお供えの花を紹介してきましたが、逆にお悔やみとしては避けたほうがよい花もあります。
それは、以下のような特徴がある花や植物です。
- トゲがある花や毒がある植物など
- ドライフラワー
- 色が濃い花(ペットと一緒に火葬する副葬品の場合)
- 樹脂製の造花(ペットと一緒に火葬する副葬品の場合)
これらは必要に応じて避けるようにしましょう。
その理由は以下の通りです。
トゲがある花
棘(トゲ)があるバラやサボテンなどの花や植物は、人間の供養では避けられるものです。
ペット供養においても避けた方が無難といえそうです。
ただし、近年ではカラフルな色合いの花が好まれることからバラも多く用いられています。
そのため、茎についているトゲをすべて取ってお悔やみの花やお供えにするのであれば問題ないと言えるでしょう。
毒がある花
食べて毒のある植物は不吉であるため避けた方が良いと人間の供養の場合はされています。
同様にペット供養においても避けた方が無難でしょう。
ドライフラワー
ドライフラワーに関しては意見が分かれますが、人間供の養で考えた場合には枯れた花にあたるドライフラワーは決して縁起がよいものではなく、死を連想させるため避けた方が無難といえそうです。
ただし、ペットの場合は厳密な決まりがあるわけではないので、ご自身のペットのお供えであれば問題ないでしょう。
色が濃い花(ペットと一緒に火葬する副葬品の場合)
色が濃い花は、ペットと一緒に火葬する副葬品として用いる場合には、遺骨に色が付着してしまうため棺桶に入れられません(ただし数本程度であれば可能であることも)。
ペット仏壇や仏間に飾る目的であれば問題ありませんが、副葬品としてお考えの場合には濃い花ではなく淡い色合いの花を選ぶようにしましょう。
樹脂製の造花(ペットと一緒に火葬する副葬品の場合)
素材にプラスチックなど樹脂が含まれる造花などでは燃焼時間が長くなったり、ものによっては黒煙や異臭が発生することから、一緒に火葬する副葬品としては不適切となっています。
ただし紙製の造花であれば問題ありません。
大切なのはよりそう気持ちとお悔やみの気持ちを伝えること
いかがでしたでしょうか?
ペットの供養花は人間の供養花ほど決まりごとがありません。
だからこそ、選択肢が増え、どんな花を贈ればよいか迷うものです。
大切なことは、愛するペットを亡くした方によりそい、お悔やみの気持ちを伝えることです。
そんな思いから選んだお花は飼い主の方はもちろん、ペットもきっと喜んでくれることでしょう。